人の話を聞くこと
話を聞いてもらうことで楽になったという経験を最近よくするので、聞き方が上手い人は何が違うのか考えてみる。
相手の選択
まずは、困っている事象に対して利害関係を持つ人に話すべきかどうか。無関係の相手では、話したことによりその事象に影響が出ることは少ないが、「聞いてもらってすっきりした」「アドバイスを貰えた」程度で根本的な変化をもたらすことは稀だろう。利害関係のある当事者の場合は、相手によっては「根回し」等でプラスに転じる可能性も、状況が悪化し「追い打ち」になる可能性もある。そういった意味でハイリスク・ハイリターンだ。自分としては、無関係の相手にまず相談したのち、利害関係を持つ相手に相談するべきかと思う。
無関係の相手への相談は、時間を置くこと、問題を整理することで自分の頭を冷やして状況を整理する意味合いがある。そこから利害関係を持つ相手の中で、誰に相談すべきかも見えてくることもある。
上手な聞き手とは
相手は誰であれ、問題を人に話すことで気持ちは楽になるが、その中でも聞き役の上手い下手の違いは何だろう。個人的には、共感、視点の転換、今後の展望の提示だろうか。共感は、困ったことを聞いてもらうこと、話題を共有してもらうこと。視点の転換は、自分ではマイナスだと思っていた面も、捉え方次第でプラスに持っていくことができること。例えば、病気になって倒れて入院した等は負の面だが、入院を知っているからこそ分かる感覚もあるということ。今後の展望は、取りうる選択肢として何があるのか。自分では考えもしなかった選択肢を出してもらえることもある。
選択の保留
選択を保留することも、選択の一つと考える。岐路に立たされている時こそ、時間を置いて頭を冷やすことも大切ではないか。具体的には休みを取ってその場を離れることだ。一時的な調子や感情の波は時間が解決してくれることも多い。ただ、先送りを再現なく続けることは逃げでしかないので、その点は注意したい。
自分への適用
立場上相談を受けることも多いので、その際はこれらに留意して、聞き手として実りのある聞き方をしたいと思う。また思考の幅を広げることで自分に対しても冷静な物の見方が出来るようになりたい。